「コーチング型英語学習」VS「英会話」 | 違いと選び方をプロが徹底解説

2024年9月29日

「コーチング型英語学習」VS「英会話」 | 違いと選び方をプロが徹底解説

さて、今日はタイトルにもある通り、

今巷で話題の「コーチング型英語学習」と今では一般的になった「オンライン英会話」の違いと選び方について、

様々な観点からプロの英語講師である私大石が嘘偽りなく、正直に解説していければと思っております。

結論

まず、結論から言いますと、

コーチング型」と「英会話型」どちらにも優劣はありません。

自分の英語学習の経験値や、レベル感、目的等によって、ただ単に「用途の違う」学習サービスです。

それぞれ、どちらを取っても、状況によっては合う人もいれば合わない人もいます。

何故、「用途が違う」かというと、それぞれの型のサービスが提供したいと思っている価値(コンセプト)がはっきりと違うからです。

「英会話型学習」のコンセプト

まずは、「英会話型学習」のコンセプトから説明していきたいと思います。(メリットやデメリットではありません)

「英会話型学習」というのは、簡単に言うと英語学習を「質より量」重視で捉えている学習方法です。

オンラインサービス等では毎日安い値段で個別レッスンが受けられるものもたくさんありますね。

英語学習の本質は「使える英語」を身に付けるということですから、

英語をたくさん聴いて、たくさん話して!という学習方法は一番その本質に対して素直な方法なのだろうと思います。

例えば、すぐに思いつく英語学習の方法等でいうと、海外留学がありますが、

海外留学の良いところは、朝から晩まで英語漬け!になるということ。

自動的に自分の環境全てが英語で染められるわけですから、英語を習得するのに非常に有利な環境だということは皆さんもイメージしやすいところかと思います。

つまり、毎日安く受けられる英会話等のサービスは、「海外留学」のように、自分が英語を触れる時間を大量に作るという意味合い、つまり「」を担保するのにとても効果的な学習方法だと言えます。

「コーチング型学習」のコンセプト

さて、次は「コーチング型学習」のコンセプトについて説明していきます。

まず、コーチング型学習というのは、一般的な解釈で言うと、「パーソナライズ学習」であるということです。

担当の日本人コーチがマンツーマンでつきながら、二人三脚で一緒に学習を進めていく!というのが「コーチング型学習」の一般的な形式です。

実際に何をするかというと、

・学習レベルや学習目標の把握

・上記を踏まえて、1人1人に対する学習プランの作成

・定期的な課題発見

・そしてそれの改善方法(学習方法)の提案

ざっくり言うと、こんな感じです。

先ほどの「英会話型」と比べると、段階が細かく分かれており、少し丁寧な印象があると思います。

ですので、簡単に言うと英語学習を「量より質」重視で捉えている学習方法であると言えます。

英語学習者のレベルというのは、人によって様々です。

勿論、抱えている課題も人によって様々です。

それらの異なる要因によって、実際に取り組まなければいけないことに違いが出てくるというのは、皆さんも簡単にイメージできるかと思いますが、

そこの違いというものにフォーカスをあてつつ、

無駄を省き、できるだけ最短距離で目標達成までの道筋を描いてくれる。

それが「コーチング型学習」のコンセプトなわけです。

例えるなら、英語学習専門の家庭教師を雇うようなイメージが近いかもしれません。

自分にはどちらの型が合っている?

英会話型」は先ほど、「質より量」を重視した学習方法だと説明しました。

コーチング型」は一方で、「量より質」を重視した学習方法だと説明しました。

これも結論から言いましょう。

答えは「どちらも必要」 だということです。

英語だけに限らず、物事を習得するには「量と質」どちらも必要ですよね。

極端な例ですが、こんな状況をイメージしてみてください。

「英語の質」にこだわらないまま、「英会話量」にフォーカスをして練習した場合

文法や発音がハチャメチャだが、ボディランゲージ等も駆使しながら楽しく英会話して、簡単な内容に関するコミュニケーションであれば問題なくできる。

ただ、

・英語でミーティングに参加する

・クライアントに営業をする。

・通訳をする。

・英語で専門分野を勉強する。

など、そのようなことができる英語レベルではもちろんありません。

ちなみに、私の感覚で言うと、、、、

留学経験のある日本人の英語学習者はこのパターンが9割以上です。

「仕事では使えないけど、日常で英語を使うことにはそれほど困らない」という人たちです。(泣)

一方で、「英会話量」は担保せず、「英語の質」に特化して練習した場合

真面目に基礎の単語や文法を学習したので、英文を和訳するくらいのことであれば問題なくできるし、どんな英文が正しいのかという区別もそれなりにつけることができる、複雑な英文なんかも時間をかければ読んだり聴きとったりすることができる!

そしていざ、英語を使うタイミングが来ました。

正しい英文でスピーキングできるとはいえ、英語を使うことに慣れていないせいで、なんだか会話がぎこちない。英文もすぐ出てこないので、会話のテンポも悪く、相槌の打ち方も不自然だったり。

ただし、時間をかければビジネスメールも作成できるし、英語の資料なんかも正しく読解できるという能力はあるようです。

これが所謂、

「TOEICや英語試験等でハイスコアを持っているのに、英語が話せない!」

というこれまた日本人の典型的なケースです。(泣)

比較の上で分かって頂けたと思いますが、

まず、どのレベルで、どのシチュエーションで英語を使いたいか、という目的により、選択すべき学習方法は変わるということ。

例えば、海外旅行で不自由ないくらいの英語力を身に付けたい。等の目的であれば、簡単なコミュニケーションができれば問題ありませんので、英会話だけでもいいかもしれません。

例えば、ビジネスで英語使いたいという場合は、複雑で高度な内容を英語で運用しなければならないですし、加えて、母国語のように瞬時に理解して、瞬時に反応する、といったような「質に加えて量も必要だということ」が分かります。

「質と量」最初はどちらを重視すべき?

質に加えて量も必要だということ」はたった今説明し終えたところですが、次はこんな質問が聞こえてきそうです。

質と量」が大事なのは理解したけど、最初はどちらを重視すべきかというところ。

これは、諸説ありますが、

MONEY ENGLISHでも採用している「第二言語習得理論」では、

最初は「」に拘るべきだ!というようなニュアンスが述べられています。

*「第二言語習得理論」とは人間がどのように言語を習得していくのが、最も再現性があり、かつ効果的なのかということを研究する学問上の理論です。

ちなみに私も自身の経験上、理想ではまず「」にこだわるべきだという考えを持っています。

何故先に「」にこだわるかというと、我々は既に知能の高い大人だからです。

赤ん坊がどのようにして言語を学ぶかと言えば、お母さんの声を聴きながら、たくさん喋って自然に習得していきますよね。

ただ、ある程度成長してしまった人間の場合はそうはいきません。

その方法だと感覚で学ぶよりも先にルールや法則性が気になってしまったりしますし、吸収力に歴然の差がありますので、すぐに頭打ちがきて失敗してしまうケースがほとんどです。

ですが、知能が高いなりのメリットもあります。

それは、「英語を感覚ではなく、論理的にかつ段階的に学ぶ」ことができるという能力なのです。

つまり、それが「」にこだわるということです。

まず、最初は「」にこだわり、英語の基礎をしっかり固めること。

基礎を固めたうえで、それを使える英語にするために「」をこなして、実践力を高めていく。

かなり簡潔に説明していますが、これが理想の形です。

ですので、基礎もままならない英語初級者であればあるほど、「コーチング型」のメリットを享受しやすいと言えます。

一方で、基礎がある程度できている英語上級者であればあるほど、「英会話型」のメリットを享受しやすいと言えます。

ただ、一般的な認識は大きく違っているのがまた面白いところです。

傾向としては、初級程度の方は「英会話型」で学習している人が多く、

中級程度以上の方は、「コーチング型」で学習している人が多いです。

なぜこのような状況になっているかということを簡潔に説明すると、

英会話型」はコストも安く、また開始までのハードルが低いので、英語の基礎が欠如しているが、ある程度英語を話せるという人がたくさん生まれます。

そのようにある程度英語を話せるという人は「英会話型」の学習を続けていたある日、自分の英語力が伸びないという感覚に陥ります。

何故頭打ちが来てしまうかというと、「基礎」が疎かにされた学習方法の結果、英語力を積み上げていくことができなくなってしまうからです。(バケツにたくさん水を入れているのに、そのバケツ自体に実は穴がたくさんあった、、というようなイメージです)

そこで、何がいけないのだろう。。と模索した挙句、 伸びない原因、課題を発見する為に「コーチング型」に学習を移すというのが大方のケースです。

そこで初めて、「」にこだわることの重要性を学び、基礎をしっかり身に付けることによって、バケツの穴が埋まり、英語力を積み上げていけているぞ!という感覚を掴みます。

まとめ

大分長くなってしまいましたが、、まとめていきます。

傾向としては、初級程度の方は「英会話型」で学習している人が多く、

中級程度以上の方は、「コーチング型」で学習している人が多いのですが、

先ほどの例でも説明した通り、

「質」→「量」の順番で学習すべきというのが私の考えです。

水が漏れているのを確認してから、初めてバケツを修理するよりも、

最初から、水漏れしないようなバケツを作った上で、そこに少しずつ水を溜めていく方が無駄がないのです。

なので、自分の今の状況をしっかり顧みた上で、どちらが自分に合っているかという選択をして頂ければ嬉しいです。

ちなみにMONEY ENGLISHは「コーチング型」のサービスですので、

「質」を追求するサービスだと思われるかもしれませんが、違います。

「基礎学習のカリキュラム」=「質」を徹底的に実施しながら、

「実践学習のカリキュラム」=「量」も毎日の個別レッスンで確保する 

というハイブリット型の英語学習サービスです。

一人一人のレベルに合わせて、「質」重視のカリキュラムを組んだり、

「量」重視のカリキュラムをご提案したり。

超初級者から、上級者までどなたにでも最適な学習カリキュラムをご提案しています!(なにせ、私が開発しているので!(笑))

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それでは、また次回の記事で皆さまに会えることを心より楽しみにしています。