【保存推奨】TOEICの学習をしながら、使える英語力を身につける方法
2024年9月27日
TOEICを使った英語学習について解説していきたいと思います。
TOEICはビジネスで英語を使いたい人にとって、重要な英語力の証明となる試験の一つです。
特に700点以上というスコアは、多くの企業が求める英語力の水準とされています。
ですので、キャリアアップや転職のために英語を学習している人にとって
TOEIC700点を超えることは、英語で人生を変えるための最初に立ちはだかる関門のような立ち位置になっています。
そのため、“TOEIC◯◯◯点の取り方“のような記事をよく目にしますが、
中を覗いてみると、
Part7は最初にやる
選択肢に迷ったらCを選んでください等
など、小手先のテスト対策で点数をあげる方法が書かれている記事が多いです。
また、目指す点数帯によって学習方法をコロコロ変えたり、、
そんな記事が巷には蔓延しています。
結論から言うと、
点数毎の対策なんてものは存在しません。
なぜならTOEICの点数を上げるプロセスは500点でも満点でもほぼ同じだからです。
そこで今日は、
TOEICの教材を使いながら本質的な英語力を身に付けて、TOEICの目標点数まで到達する方法をお伝えします。
本質はいつもシンプルです。
明日からすぐ実践できるような学習法ばかりなので、伸び悩んでいる人は要チェックです。
はじめに
TOEIC要・不要論について
まず、TOEICの話をする時にこれを避けずにはいられないでしょう。笑
巷では、TOEIC不要論があったりなかったりしますが、
私の個人的な意見は必要です。
なぜならそれが日本人にとって現実的なステップだからです。
どういうことなのは後述しますが、
まず、TOEIC不要論を唱えている人は理想論者が多いです。
例えて言うなら、日本の子ども達は全員英語が話せるようになったほうが良いので、学校の授業は日本語を禁止にするべきです!
という様な、”理想かもしれないけど現実的に不可能だよね”
という主張をしている印象を受けます。
学校教育でほとんど使う練習をしていないのに、急に話せと言われたって絶対に無理です。
変えるのなら根本的に学校の英語教育や企業の英語リテラシーを変えないと意味が無いです。
一企業、一個人がどんなに頑張ったところで、国が動かないとこの問題は解決しません。
私ももっとアウトプットをすべきだと思うので、インプット偏重の英語教育やテストには嫌気が差していますが、”TOEICをうまく利用する”というところがちょうど現実的な落とし所だと思います。
実際に企業に求められるのはTOEICのスコアです。
(意識が高いところは英語面談があったりしますが、、)
本質的な英語力を身に着けていく過程で、TOEICスコアも取れれば
昇進・就職・転職にも利用できます。
いうなればTOEICが必要だと思うというのは、妥協点です。
私に日本の英語教育を変える力があれば、インプット偏重のペーパーテストで英語能力を測るようなことはいますぐにでも廃止したいところです・・笑
TOEICL/Rについて理解しなければならないこと
さて、気を取り直して、ここからはTOEICのテスト学習をする上で、
必要な知識についてお話していきます。
前提として、TOEICで使われる語彙や文法は一般的で、内容も日常・仕事で英語を使おうとする人たちには必要であるものがほとんどのため、内容はすごく優良なテストだと思います。
その上で、TOEIC L/Rは英語を使えるようになるための中間ポイントのような位置付けとして捉えておくと良いでしょう。
なぜかというと、TOEICで点数を取るために必要になる”一定程度のインプット力(語彙力・文法力・言語処理スピード)”は英語のコミュニケーションに必要だからです。
その“一定程度”のインプット量だと判断されるのが、大体700~点くらいの点数帯だと思います。
700点というと、大体履歴書にかける点数で、企業が求める人材の足切りになっていることが多くありますね。
日本の会社(外資日本支社も含む)がこれを理解していて、TOEIC700点をボーダーにしているのであれば大したものだと思いますが、日本人の英語リテラシーの低さから考えると怪しい気もします。笑
少し脱線しましたが、ある程度のインプット力が必要な理由は、
“英語でコミュニケーションを取る”には、
“相手の話していることを理解して、自分の思ったことを話す“ということが必要になるためですね。
なので、スピーキングにはリスニングが必要です。
そして、リスニングするにはリーディング力が必要になります。
理由は以下の記事を参照してください。
https://note.com/money_english/n/n4686ef78367f
TOEICの点数の指標は自分のインプット力がアウトプットするのに十分なレベルに達しているかどうか確かめるのに使いましょう。
これを理解することがTOEICを使って学習するために必要な第一歩です。
ここまで読んだ方は、最終的に英語でコミュニケーションを取れるようになりたい人が、リーディングとリスニングの試験で満点を目指して何度も試験を受け続けるということの違和感に気付けるでしょうか?
十分なインプット量=TOEIC満点ではないです。
ですので、将来的に英語を使おうと思っている人は
TOEICは通過目標として捉え、700~800点越えてきたらアウトプット学習の割合を増やしていきましょう!
それ以上目指したい方も学習方法は同じなので、是非参考にしてください!
それでは、前置きが長くなってしまいましたが
TOEICを使った本質的なリーディングとリスニング力の上げ方をお伝えしていきます。
TOEICを使った本質的なリーディングとリスニング力の上げ方
TOEIC L/Rで点数取るのに必要なことは、
・リーディング力
・リスニング力
・問題慣れ
この3つです。
まず、リーディング力・リスニング力の内訳はこのようになっています。
・語彙力(読む・聞く)
・文法力(読む・聞く)
・言語処理スピード(読む・聞く)
です。
これらのスキルを鍛える方法は、リーディング・リスニングの記事で詳細にご紹介しているので、改めてご説明はしません。
リーディング記事-https://note.com/money_english/n/n115d0ef9f223
リスニング記事-https://note.com/money_english/n/n4686ef78367f
今回は、TOEICの教材を使ったリーディング・リスニング力の鍛え方に特化して、学習方法をご紹介します。
語彙力
基本的には、TOEICの単語帳を使ってTOEICに出てくる単語を集中的に学習していくのが良いのですが、大前提として中学・高校レベルの語彙を先に大体網羅している必要があります。
TOEICに出てくる単語は高校レベルと比べると難しいものが多いです。
なので、まずは高校レベルの単語がきちんと身についているかどうかチェックしてください。
おすすめはターゲットシリーズで、ターゲット1400レベルの単語を8~9割程度理解できればOKです!
ターゲットの友という無料アプリで収録語を確認できますので、チェックしてみてください。
そこをクリアしている人は、まずはTOEICに出てくる単語を集中的に学びましょう。
単語は英語学習の命です。
アルクのキクタンシリーズは点数帯毎に単語帳が分かれているので、自分の目標点数の+100~くらいのものを使って学習するといいでしょう。
目標点数が500~➙キクタンTOEIC 600
目標点数が700~➙キクタンTOEIC 800
目標点数が800~➙キクタンTOEIC 990
単語学習の方法は別の記事でご紹介していますので、そちらをご参照ください。
単語学習方法-https://note.com/money_english/n/nbf9416afd6b3
単語帳以外にも、TOEICの模試などを問いていて、わからない単語があったら、リーディング・リスニング問わず、それらを残らずノートや単語カードアプリなどにまとめて、覚えましょう。特にリスニングに出てきた単語で、聞き取れなかったものは発音を確認し、何度も真似しながら発音し、次は絶対に聞き取れるようにしましょう!
TOEICで伸び悩んでいる人は、単語帳の単語をそもそも覚えきれていない場合があります。
まずは、単語帳を完璧にするところがスタートラインという気持ちで頑張って単語学習を進めましょう。
文法力
これも単語の学び方と似ています。
中学・高校レベルの文法を理解した上で、TOEICの文法問題(part5)やTOEICの文章に出てくる文法を学ぶと良いです。
なぜかというと、、
例えばこんな文章
Tom did a good job as an engineer considering his lack of the experience.
きちんと訳せますか?
ちなみにこんな訳になります!
訳)
彼の経験不足を考慮すれば、トムはエンジニアとして良い仕事をしました。
きちんと訳せなかった人は、
恐らく、considering~の箇所が原因ではないでしょうか?
それぞれの単語の意味がわかっている場合、
このconsidering~がどんな文法事項なのかがわからないと、調べることすらもできません。
基礎的な文法の知識があれば、~ing/~edが分詞構文という副詞節をつくることがあることがわかります。
そうして初めて分詞構文がどんな働きをして、どんな訳になるのかを調べることができますよね?
なので、基礎文法知識を学ぶ➙TOEICでわからないところを調べながら身に付けていくという方法が一番効率が良いということになります。
文法の学び方は以下の記事に記載されています。
文法学習について-https://note.com/money_english/n/n7059ed9cd224
TOEICに出てくる文章を*精読して、少しでも訳が曖昧になってしまう、わからない箇所があったら完璧に文章を理解できるようになるまで調べながら、少しずつTOEICの文章レベルの文法に慣れていきましょう。
*精読の方法は後ほどご紹介します!
繰り返しになりますが、自信が無ければ網羅的に品詞や文型の基礎事項から現在完了・仮定法等まで一通り学び直してみると良いです。
言語処理スピード
リスニング・リーディングどちらでも言語処理スピード不足が起こります。
リスニングでいうと、音声の内容を理解しようとしている間に置いていかれる。
リーディングだと、時間内に解き終わらない
ということですね。
これも、解決策はシンプルです。
リスニングは、聞き取れなかった文章の単語が一語一語聞き取れるようになるまで復習します。
大事なのは話されている1語1語が頭に思い浮かべられるかどうかです。
“発音できる=聞き取れる“なので、リスニングパートの音源を全てクリアに聞き取れるようになるまで音声のリズム・抑揚・スピードを完コピして何度も音読しましょう。
リーディングは、まずPart5~7に出てくる文章を全て精読します。
単語・文法を“完璧にした上で”制限時間内に読めるようにします。
例えば、
Part5の文章であれば、1文を10秒以内に読めるようにしましょう!
Part6-7のシングル・ダブル・トリプルパッセージに関してもそれぞれにかけられる時間の目安がネットに載っていますので、その時間以内に読めるように何度も何度も読む練習しましょう!
ここで、精読の方法をご紹介しておきます!
例えば、Part7の文章を復習するとします。
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From: Sara Thompson, HR Department
To: All Staff
Date: June 18, 2023
Subject: Summer Health and Wellness Program
Dear Colleagues,
We are excited to announce that our annual Summer Health and Wellness Program will kick off next week. The program is designed to promote a healthier lifestyle and encourage exercise among our employees.
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まず一文毎に正確に前からぶつ切りにして訳していきます!
From: Sara Thompson, HR Department
-人事部 サラ・トンプソンから
To: All Staff
-宛先 全スタッフ
Date: June 18, 2023
-日付 2023年6月18日
Subject: Summer Health and Wellness Program
-件名 夏のヘルス&ウェルネス・プログラム
Dear Colleagues,
-同僚の皆様へ
We are/ excited to announce /that our annual Summer Health and Wellness Program /will kick off next week.
-私達は / アナウンスすることを楽しみにしている / 「サマー・ヘルス&ウェルネス・プログラム」が/ 来週始まることを。
The program / is designed to promote / a healthier lifestyle /and encourage exercise / among our employees.
-そのプログラムは/促進するようにデザインされている/ 健康的な生活を/ そして、運動を奨励する / 従業員の間で
見て頂くとわかるように、意味のカタマリ毎に前から和訳しています。
この方法だとチャンクで区切られているので、和訳漏れがあるとすぐにわかります。
訳せない箇所を復習して、各文章をスムーズに意味が取れるようになるまで読んでいきます。
この作業を全文やった後に、最終的に文章全体を制限時間内に読めるまで繰り返し読みます。
問題慣れについて
これは本質的な英語力とは、少し離れてしまいますが、
TOEICはテストに慣れていくと、ペース配分を把握でき、最後まで焦らずに問題を解いていくことができます。
問題形式になれると、次どんな問題が来るか事前に予想できるので心の余裕が生まれます。
そんなものかと思わる方もいるかもしれませんが、2時間の試験で集中を切らしてしまったり、途中で焦ってしまうと大体失敗に終わります。
心の余裕を持つことは意外と大事です。
なので、上記に挙げた本質的な英語力をあげる方法で学習を進めながらも、いろんなテクニックも駆使しながら問題を解けば良いと思います。
小手先のテクニックに頼るのはあまり好きではないですが、読んだらすぐ実践できる簡単なものばかり&高い点数を取れるに越したことはないので、時間を測って問題を解く時や本試験等の際は実践してみると良いです!
色々試していると、その中で自分に合っている方法が見つかります。
まとめ
TOEICの教材を使った本質的な英語力の上げ方をご紹介してきました!
いかがでしたか?
リーディング・リスニング記事を読んでいただいたことのある方なら、英語力の上げ方自体はほぼいつも言っていることと同じだと理解していただけるかと思います。
あくまで英語力を測る試験なので、寧ろ学習方法が変わるほうが変だと思うべきでしょう。
また、TOEICに関しては賛否両論ありますが、
TOEICで高得点を取れる力を養っている内に語彙・文法力がアウトプット重視の学習に耐えうる基礎力がついてきますので、利用しない手はないです。
高校英語と実際に使えるレベルのギャップが大きすぎて、断念してしまっている人がたくさんいます。
TOEICをうまく使えるとそこのギャップを埋めてくれます。
世にある情報に惑わされず、効率的で本質的な英語学習方法を実践して着実に英語力をアップさせていきましょう。
この記事が皆さんの英語学習の悩みを晴らす一助になれば大変光栄に思います。
英語学習は全然難しくないです!
いつも生徒さんに言っていますが
難しいのは
正しく効率の良い方法で学習を継続していくモチベーションを保つこと
だけです!
英語を身に付けて、その努力と時間をマネーに!